化学的砂丘または砂漠の固化植生緑化工法Info3-1
①工法の概要
優れた吸水性及び保水性を有するポーラスセラミックスとコーティングスラリーを用いた砂の固化(流動防止)と緑地化(植物生育)及び生態環境への影響に関する工法である。
②施工について
半砂漠化または砂漠化、さらに風食の著しい地域の流動砂丘において、短時間でかつ砂または流動砂(砂丘)を、多孔質状に結合・固化し、砂漠表層から5~50mm深さまでの砂層を積層マット状或いはネット積層状或いはゴム積層状の多孔質砂層(ポーラス構造体)を形成・構築する。またその構造体は透水性・保水性・保肥性・水分蒸発抑制性をも持たせ、夏期高温・酷熱、冬期寒冷、高塩分、高海抜、乾燥・渇水等の条件下で、種子の発芽と初期の植生を可能にし、ひいては砂漠緑化を可能とする固砂植生緑化によって砂漠化を防止する。
③工法の新規性
該工法は、従来の砂丘の砂の移動防止に関する方法から脱却し、新規開発した優れた保水性と吸水性を有するポーラスセラミックス材料製のレンガブロックを用いて砂丘表面にバリアネット格子を作り、固定バリアに水、肥料及び種を保有する機能を持たせる点が新規である。そして、砂丘に埋設した固定バリアから植物を繁盛させ、ネット凹地に化学的スラリーをコーティングスプレーして、砂丘の砂の固定化を図る点も新規性を有する技術である。
④施工例 その一 「中国青海省科学技術庁三江源区砂漠化防止工事」 |
施工前 |
施工中 |
施工3か月後 |
⑤施工例 その二 「中国青海省 青蔵鉄道路沿線防砂工事」 |
施工前 |
施工中 |
施工3か月後 |